ふくらはぎは筋肉をつければ細くなるのか!?
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navisにご来店されるお客様の目的の多くが『美尻、美脚になりたい。』であり、
- お尻はヒップアップ
- 太ももはキレイに細く
という風にメリハリをつけたいという女性がほとんどです。
実は、お尻や太もも以外にも、
- ふくらはぎを細くしたい
- 足首のくびれが欲しい
- くるぶしが見えるようにしたい
というように、ふくらはぎ周りに関する悩みを持った女性も多くいらっしゃいます。
ということで今回は、ふくらはぎ周りを重点的に『ふくらはぎは細くなるのか?』というテーマで話を進めていきます。
特に、ふくらはぎに関する悩みを解決したいという女性には必見の内容となります。
本当にふくらはぎは細くなるの?
まず、結論からお伝えすると・・・
『ふくらはぎは細くなります!』
ただし、ふくらはぎの筋肉を鍛えても細くなりません。
逆に、鍛えると太くなります。
- なぜ、ふくらはぎが太くなってしまうのか?
- なぜ、ふくらはぎは細くならないのか?
ふくらはぎにスポットを当てながら、「太くならない方法」「細くなる方法」この辺りをお伝えしていきます。
知っておきたいふくらはぎの役割
ふくらはぎは腓腹筋(ひふくきん)、ヒラメ筋、この2つの大きな筋肉がメインであり、その他にも腓骨筋(ひこつきん)など多くの筋肉で構成されています。
主な役割としては、
- 脚が宙に浮いた状態で、つま先を落とす動作。
- 地面に足が着いている状態ですと、つま先立ちになり背伸びをするような動作。
この2つの動作に使われる筋肉で、この筋肉がうまく働かないとむくみに繋がることも多くあります。
ふくらはぎの筋肉というのは、ポンプ作用があります。
心臓から流れてきた血液を心臓に送り返す働きがあり、ふくらはぎの筋肉がうまく働かないことにより、血液の循環が良くならず、老廃物が溜まり結果むくみになり、これが原因になり、くるぶしが見えなくなったり、ふくらはぎや足がブニブニと膨張した感覚が出てしまいます。
こういったポンプ作用がうまくいかない場合、考えられるのはふくらはぎの筋肉が働いていないことが考えられます。
ふくらはぎを細くするための一般的な方法
まずは、ふくらはぎを細くするための一般的な方法を見ていきます。
これまでふくらはぎを細くするためにいろいろな事を試された人も多いと思います。
例えば、
- マッサージ
- エステ
- 脂肪吸引
- ボトックス注射
- トレーニング
など、方法はたくさんあると思います。
どれも、それなりの効果を得られると思います。
ただ、一時的な効果で半永久的に効果を持続していると感じた人は少ないのではないでしょうか?
「いろんなことを試したけど何をやっても効果が出ない・・・」
とふくらはぎは遺伝的に細くならないと諦めていませんか?
ふくらはぎが細くならないのは遺伝だと思っている人は下記の記事をチェックしてみてください。
また、トレーニングすれば細くなると思っている人も多いと思います。
むくみを取るというぐらいでしたら有効かもしれませんが、ふくらはぎを細くするという目的で、ふくらはぎの筋肉を鍛えることはおすすめできません。
ふくらはぎの筋肉が硬くなる原因とは?
次は、ふくらはぎの筋肉の質についてもみていきましょう。
「特にスポーツしているわけでもないのに、ふくらはぎが筋肉質でちょっと恥ずかしい・・・」
そんな女性の悩みもお聞きすることがあります。
では、なぜ、何もしていないのにふくらはぎの筋肉が硬くなってしまうのか?
それは、身体の使い方が関係しています。
女性の多くは、仕事でスーツを着ている人はもちろん、プライベートでもヒールを履くと思います。
ヒールという履物は、常に踵がつま先より高い位置にあり、つま先に体重がかかりやすい構造です。
そうなってくると、ふくらはぎの筋肉は常に縮んでいる状態(頑張っている状態)になってしまうので、硬くなりやすいです。
女性がヒールを履くのはふくらはぎの位置が高く上がったように見え、キュッと締まって細く見えるので、そういう意味でも美を求める女性にとっては必須のアイテムですし、外せないものだと思います。
とは言え、ヒールはしんどい上にむくみやすいと感じている方も多いと思います。
業務上でのハイヒール強制は社会問題の一つにもなっているので、もしかしたら履きたくないけど履かないといけないという方もいらっしゃるかもしれません。
余談ではありますが、職場でのハイヒールの賛否について面白い記事がありますので、気になる方はチェックしてみてください。
職場でハイヒール強制「業務上必要なら」厚労相が容認>
※朝日新聞DEGITALより
ハイヒールを含め、普段自分が歩いている時のことを思い返してみて下さい。
歩いている時に、足裏のどの部分が最初に地面に接地しているか?
ヒールを履いている人の場合、踵ではなくつま先が最初に地面に接地している人が多いのではないでしょうか?
つま先から地面に接地することで、ブレーキ動作がかかり、不必要に太ももの前やふくらはぎに過度なストレスがかかっていることが多いです。
そうなってくると、先ほどもお伝えしたように、ふくらはぎの筋肉が常に縮んだ状態になるため、ふくらはぎが硬くなる原因の一つになります。
なので、普段からヒールを履いていたとしても、気持ち踵を先に接地することを意識してみて下さい。
ちなみに、つま先から接地している人の歩き方の特徴としては、膝から歩いているように見えます。
つまり、
つま先着 > ふくらはぎが使われる > 歩くたびにふくらはぎを強化
この流れによって、ふくらはぎを毎日鍛えていることになるので硬くなっていくということです。
分かりやすくヒールを例に話をしてきましたが、実はスニーカーやパンプスにおいても同じことが言えます。
つま先だけで着地してしまうことがふくらはぎを硬くしてしまう大きな原因のひとつです。
ここまで、つま先着地についてお伝えしてきましたが、実際のところはそれだけが原因ではありません。
大切なのは「なぜ、つま先から接地してしまうのか?を」考えることです。
その改善方法を見ていきます。
ふくらはぎが硬くならないための改善方法
ジョイントバイジョイントアプローチの理解
「股関節が上手く使えていない」ことがふくらはぎの硬さに大きく関係しています。
股関節が上手く使えていないというのはどういうことなのかというと、人間の関節にはそれぞれ可動と安定という役割があります。
これは、ジョイントバイジョイントアプローチという考え方によって役割が決められています。
その中で、
足首(足関節)=可動
膝(膝関節)=安定
股関節=可動(/安定)
という役割があり、先ほどお伝えした膝から歩いているように見える歩き方というのは、その役割が上手く当てはまっておらず、膝が可動の役割をしてしまっていると思ってもらえれば解りやすいと思います。
これは膝に問題があると考えるのではなく、膝の上に位置する股関節、膝の下に位置する足首が可動の役割を果たせていないために膝が可動せざるを得ないという状況になっていると言えます。
よって、足首、股関節を上手く使えるようになる(可動させる)必要があります。
足首のズレを解消
まずは、身体の土台となるくるぶしより下の足の骨を整えて適切な状態に戻すことが必須になります。
これらの骨は両足で身体全体の25%とかなりの割合を占めています。
これだけ骨が多いのは、あらゆる地面に対して適応するためであり、細かい骨で構成されていることで柔軟に適応できます。
その分、きっちり足のインナーマッスルが働いていないと細かい骨は協調的に働けなくなり、ズレていってしまいます。
足首の調整の仕方、足首を柔らかくする方法は別記事で詳細に説明していますのでこちらをご覧ください。
深層外旋六筋(しんそうがいせんろくきん)の活性化と適応
次に、股関節を上手く使える方法を説明していきます。
股関節を上手く使えるようにするとは、とういう事なのか?
まずは股関節を適切な位置に収めておく必要があります。
股関節というのは寛骨臼(かんこつきゅう)という受け皿があり、そこに大腿骨がはまっているという形状となります。
大腿骨を寛骨臼に収めるために、強力な靭帯と深層外旋六筋(しんそうがいせんろくきん)というインナーマッスルでつなぎとめています。
深層外旋六筋(しんそうがいせんろくきん)
- 梨状筋(りじょうきん)
- 上双子筋(じょうそうしきん)
- 下双子筋(かそうしきん)
- 内閉鎖筋(ないへいさきん)
- 外閉鎖筋(がいへいさきん)
- 大腿方形筋(だいたいほうけいきん)
これらの筋肉が働く事で、股関節が適切な位置を保つことが可能になり、安定的に動くことができます。
深層外旋六筋のエクササイズ
【クラム45°】
横向きに寝転がり、股関節と膝を約45度に曲げ、足の末端が離れないようにした状態をキープしたまま、膝と膝を離していきます。
このクラムシェル45°は深層外旋六筋を目覚めさせ、活性化させるエクササイズであり、これができたからOKという話ではなく、このエクササイズが深層外旋六筋を上手く使えるための最低条件になります。
下記動画を参考にトライしてみてください。
この動きを50回行えれば深層外旋六筋が働く準備は整っています。
【クラム90°】
次に、股関節と膝を90度に曲げ、方法はクラムシェル45°と大きく変わりません。
クラムシェル45°よりは大きく動けないので無理して上げて太ももの外側やすねが痛くならないように注意してください。
こちらも50回を目安に頑張ってみてください。
詳しい注意点などは下記動画を参考にしてください。
この2つのエクササイズを行うことで、股関節が適切な位置に収まり、ようやく使いやすい状態になります。
これらのエクササイズは横に寝転がった状態でおこなうため、あくまで深層外旋六筋を目覚めさせ、活性化させるという目的でしたが、日常生活のほとんどは足裏が地面についた状態で座った状態、立った状態、歩いていることがほとんどです。
この状況で、つまり日常生活で深層外旋六筋が機能し股関節を安定的に使える必要があります。
実際に立ってから歩き出す動きに適応出来ないこともあるので、次にやるべきことは立位での股関節の動きを良くしていくことです。
立位で股関節を正しく使う
立った状態から足を一歩前に出し、前にある足に体重をかけ、横から見た時、直角三角形が出来るようにセッティングして下さい。
この状態が出来たら、反対側の骨盤と股関節を締めながら体重は前の足にかけたまましゃがんでいきましょう。
①スタートポジション
上記のように直角三角形を意識し、9割型重心が前足の内くるぶし付近に乗るようにします。
前脚の膝は伸び切らないように注意してください。
②ボトムポジション
しゃがんだ時に上体を45°~60°を目安に前傾していきます。
この時も後ろ足にはほとんど体重は乗らないように気をつけてください。
前脚の股関節に乗っている感覚、お尻・太ももの裏が引き伸ばされている感覚があればOKです。
①②いずれの局面でも、軸足(前の脚)も内側に締めあう感覚を持っておくと動作が安定します。
この運動を行うことで、歩いている時の状態を作り出しつつ、しっかりと股関節に乗っている感覚を作れます。
10回ほど目安にトレーニングというイメージではなく、感覚を覚えるというイメージで取り組んでみてください。
この動作で股関節に乗っている感覚があるということは深層外旋六筋は働いています。
股関節に乗るという感覚がピンとこない人は、すねやふくらはぎ、太ももの前側や外側がしんどくなければ間違ってはいないです。
このような地味なトレーニングなどを行うことで、日常的に股関節を上手く使えるようになっていき、股関節から歩くという動作が身についていきます。
足首を整える
では、次に足首へのアプローチをしていきましょう。
おすすめしたいのは足首と太ももの裏、背中までを繋げていくストレッチです。
「足首、太ももの裏、背中を繋げる?」とイメージがわかない人が多いと思います。
簡単に説明するとカラダの筋肉は一つ一つが勝手に動くのではなく、一つの動作に対してたくさんの筋肉が働きます。
なので、足首も他の繋がりの強い筋肉と一緒にストレッチすることでより、動きやすくなったり、より可動域が広がります。
このように股関節、足首の動きを整えることで、各パーツが共同的、協調的に働くようになるのでふくらはぎの負担が格段に減り、ふくらはぎは硬くなりにくく、柔らかく使えるようになっていきます。
柔らかくて柔軟性のあるふくらはぎにするメリット
ふくらはぎが柔らかいメリットとして、大きく以下の3点が考えられます。
- 血流の改善
- 足首の可動域が増える
- ふくらはぎの筋肉が細くなる
血流の改善
「第二の心臓」と言われるふくらはぎが、柔らかいということは、ふくらはぎがしっかり働く状態にあるので、心臓へ血液を返すことが上手く行くのでカラダ全体の血の巡りが良くなります。
はじめにお伝えした通り、むくみ=血流が悪くなっている状態の為、その分老廃物がふくらはぎに溜まり、むくみに繋がります。
血流が良くなることで、老廃物が末端にとどまることなく、運搬できるので、むくみの改善に繋がります。
また、血流が良くなると代謝も上がる為、女性に多い末端冷え性などといった症状にも効果的になります。
くるぶしがくっきり見える
「くるぶしが見えない・・・」
こんな悩みを抱えている人、結構いるのではないでしょうか?
先程、血流の改善はむくみの改善に繋がるとお伝えしました。
実は「足首」も「ふくらはぎ」のように、むくみやすい部分でもあり、その結果、くるぶしが見えなくなるといった状態にもなります。
ですが、足首の可動域が広がることで、足首をしっかり動かせることが出来るので、足首で血液が滞ることを防ぐことが出来るようになり、足首のむくみが改善しやすくなります。
また、歩く時に自然に着地できるようになり、足裏、足首、股関節を協調的に使って歩くことができます。
特に年配の方などは、足首が硬いことで、つま先をあげる動作が苦手になっていき、ちょっとした段差や新聞紙などにも躓く、そんなことが出てきてしまいます。
余分な力がかからなくなる
ふくらはぎの筋肉が柔軟性を高めて柔らかい筋肉をつけると言うことは、簡単に言うと余分な力がかからなくなってくるということになります。
短距離やバスケットボールを長年してきた人は、ふくらはぎの筋肉が発達しているケースがよくあります。
これは、当時から「ジャンプが苦手な人は、地面をつま先で蹴ってしまっている。」といったことや、短距離の場合でも「足裏の接地面が少なく、地面をつま先で蹴る力を利用して前への推進力を出している」というのも考えられます。
つま先だけを使う動作が身について、誤った身体の使い方をしてしまうと、ふくらはぎに過度なストレスがかかり、ふくらはぎが発達してしまいます。
その癖が身体に染み付き、日常でもつま先で地面を不必要に蹴るという習慣が出来上がり、ふくらはぎの筋肉を酷使し、いつまで経っても細くならないということになってきます。
つま先の筋肉の柔軟性をあげると言うことは、つま先で地面を蹴る癖を無くし、ふくらはぎをストレスなく使える状態にするということにつながります。
筋肉というのは正しく使われると、筋肉自体が緩んでくるので、スッキリしたふくらはぎになっていきます。
ただ、間違って欲しくないのはふくらはぎの筋肉を落とすということではなく、必要な筋肉があるのは大前提とし、必要な時に必要な分の力発揮をするということです。
ここまでのまとめ
これまで、ふくらはぎが太くなる原因や改善方法をご紹介してきました。
最後にこれまでの部分をまとめていきましょう。
ふくらはぎが太くなる原因は・・・
- むくみ
- 股関節がうまく使えていない
- 筋肉が硬くなる事による血液の滞り
- 地面をつま先で蹴る力が強い
- つま先からの接地
太くなったふくらはぎの改善方法は・・・
- ふくらはぎの柔軟性を高める
- 股関節を上手く使えるようにする為のエクササイズ
- 正しい地面接地
結局『歩き方』を変えることが一番のおすすめ
「ふくらはぎは筋肉をつければ細くなるのか?」ということを題材としましたが、ふくらはぎの筋肉トレーニングをすることは、むくみの改善には繋がるかもしれませんが、細くなるのかと言われればイコールではありません。
上記の改善方法にも挙げたように、自分の身体を上手くコントロールする能力と使い方をマスターし、必要な時に必要な分の力を発揮するということが大事になってきます。
それに必要なトレーニングなどもご紹介しましたが、結局の所、一番大事なのはトレーニングではなく、トレーニングをして覚えた身体の使い方を、どれだけ日常で意識出来るか、実践出来るかにかかってきます。
その身体の使い方で最初に意識して欲しいのが『歩き方』です。
普段歩いている時に、自身の歩き方や接地面などを少し意識してもらい、根気よく続けることで、悩みは改善されます。
そういった意識を持ちながら実践してもらえれば、ふくらはぎの感覚は大きく変わってくるはずです。
「ふくらはぎが細くなる歩き方!」として記事をまとめていますのでこちらを参考に日々の歩き方改革を進めてみてください。
なぜ『歩き方』を変えることが一番のおすすめなのか?
1日の時間は24時間、平均して睡眠を除いた時間は17時間、1週間で睡眠を除いた時間は119時間、トレーニングの時間は目一杯やる人でもせいぜい1週間に6時間と考えても、トレーニング以外の113時間をどう過ごすべきかを考える方が効率的かつ楽です。
つまり、113時間の日常生活における動作を意識的に変えることが最も効率的かつ効果的ということです。
立ち方、歩き方を見直すことが何より大切です。
まとめ
ふくらはぎは筋肉をつけることで細くなるのではなく、足首や股関節を整え正常な状態にし、使えるようにすることでふくらはぎの負担は減り、無駄に使うことが無くなり、必要な時に必要な分だけ使うことで引き締まって行きます。
その正しい使い方を日常生活で癖付けることで飛躍的にふくらはぎは変わっていきます。
まずは、歩き方から見直すことが一番の近道です。
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