トレーニングノート

実は間違っていた太もも痩せが成功しない理由とは!?

ダイエットしても下半身や太ももだけが何故か痩せない・・・

そんな経験はありませんか?

美尻や美脚は女性の永遠のテーマであり、誰しもが美尻、美脚であることに越したことはないと思っているのではないでしょうか?

憧れの有名タレントや好きなモデルさんがどんなトレーニングや食事をしているのか興味を持っている方も多いと思います。

やはり、世間的には

「ダイエット」=「食事制限」

という認識が強いと思いますが、果たして食事を改めるだけで太ももをシェイプすることは可能なのでしょうか?

食事を改めるだけで、太ももをシェイプさせられるなら食事制限を頑張った人は皆、太ももがシェイプされ美脚になるはずですよね。

そもそもピンポイントで痩せるという思考自体に無理があります。

食事制限だけでは下半身や太ももは痩せないとわかった今、世間は「ダイエット」=「トレーニング」という認識になりつつあります。

しかし、世間には数多くの情報が出回っており何が正しくて・何が間違っているのかがわからない状態です。

今回は、「太もも痩せが成功しない理由」や「太ももが太くなってしまう原因」についてお伝えしてききます。

もし、あなたの行動が当てはまるようでしたら、少しの工夫と努力で体型は変わりますので是非参考にしてください

太ももが太い原因とは!?

足首 ふくらはぎ 原因

まずは戦略です。

原因と結果、つまり因果関係を整理しなければいけません。

それと同じように、「太ももを細くする」には、「太くなる理由」を知らなければなりません。

何故太くなるのか?

理由はシンプルです。

「日常的に太くなるような使い方を無意識に行ってしまっている」からです。

無意識に使わされている太もも

人間のカラダには常に重力がかかっており姿勢によって重心の位置、荷重がかかりやすい部位が変化します。

立っている時にくるぶしライン(距骨)に重心がくることが理想ですが、太ももが太いと感じられる方の多くが「極端なつま先側重心」もしくは、「踵重心」になっている傾向があります。

誤った歩行

人間は歩行の際、体重移動を利用しますが、身体の働きは

  • つま先重心は頭が突っ込む
  • 踵重心は足が先に出る

という状態になります。

歩行の際の筋肉の働き

上述した双方の働きとしては、どちらもふくらはぎ、太ももの前側の筋肉がメインに働きます。

本来は、歩く際にくるぶしライン(距骨)の真上に頭が乗っていることが理想であり、その結果、もも裏・お尻の筋肉が働きます。

距骨 脛骨 真っ直ぐ

美容的いい姿勢

シングルレッグスクワット スタートポジション

しかし、つま先重心の人、踵重心の人は、歩く際に一歩一歩ふくらはぎ、太ももの前側を使うことになるので、自然と前ももが発達していきます。

これが因果関係です。

つまり、身体が真っ直ぐに支えられていない姿勢だと「日常動作で太ももが勝手に太くなってしまう」という訳です。

太ももが痩せにくい要因

では、何故つま先や踵に重心がかかるのでしょうか?

女性と男性では骨格が明らかに違い、特に違いのある部位が「骨盤」です。

女性は生理学上男性よりも骨盤が広くできており、外側から内側に向かって脚が伸びているので内股、X脚のように膝が内に向きやすい構造になっています。

美脚 X脚 構造

床と垂直の赤いラインに対して、太ももの骨に沿った青いラインは外側から内側に入る方向になっているため、構造的にX脚になりやすくなっています。

骨盤に股関節がついているので、骨盤の形状や使い方は大きく美脚づくりに関わってきます。

骨盤と太ももの関連性

ここでは骨盤と太ももの関連性について知っていきましょう。

骨盤は見た目には安定感がありますが、使えていない人がほとんどです。

骨盤は身体の中心であり、骨盤に脚も付いていますし、上半身も骨盤に乗ってます。

ほとんどの人が骨盤を使わず、手足となる四肢だけを使って生活しているため、手足はたくましくなり、使わない骨盤周り、胴体周りは脂肪をまといます。

骨盤の前傾

例えば、もも前面の筋肉は骨盤の前側についているので、この筋肉が縮みすぎると骨盤は簡単に前傾となります。

そのせいで、腰の筋肉も縮まる傾向があるのです。

骨盤 前傾 美脚

骨盤の後傾

反対に、腹筋やお尻の筋肉・もも裏の筋肉が縮みすぎると骨盤は後傾になるのです。

このように骨盤は簡単に前傾、後傾を起こします。

骨盤 後傾 美脚

もも前の筋肉が縮んで、骨盤が前傾、X脚となり、つま先荷重になる傾向があるので結果的に女性は反り腰になりやすいと言えます。

骨盤 前傾 X脚 前面

骨盤 前傾 X脚 横面

よって、多くの女性が反り腰や太ももが太くなるのは必然的と言っても過言ではないでしょう。

骨盤の使い方、まずは前傾・後傾がコントロールできるようになるのが肝要です。

太もも痩せのための骨盤調整

上述しましたが骨盤が前に傾いている方は、もも前の筋肉と腰の筋肉が縮んでいるので、骨盤を後傾にする為の「仙骨操作」感覚を養うことでバランスを取ることが可能です。

仙骨 尾骨 骨盤

この仙骨と尾骨を丸める感覚をまず養ってください。

骨盤 後傾 navis

ただ、縮んだ筋肉は、筋膜リリースなどを行い緩めたり、ストレッチで伸ばしたり、前後の筋肉のバランスを整えることは必要です。

簡単なリリース方法は以下を参考に行ってみてください。

骨盤と前ももが発達することは、これほど密接に関わっており、骨盤の傾きを整えていくことで、下半身太りも改善に向かっていきます。

骨盤のベストポジション

ちなみに、骨盤の良い状態がどのような状態かを知らない方がほとんどだと思いますのでお伝えしていきます。

まずは図で骨盤のポイントとなる場所です。

骨盤の前面で1番出っ張ってる骨(ASIS)と股間にある恥骨という骨を結んだラインが床と垂直な状態が骨盤「ニュートラルポジション=ベストポジション」です。

詳しくは動画を見ながらベストポジションを見つけてください。

日常に潜む太もも痩せを阻む習慣

日常生活で、影響の出やすい習慣をご紹介していきます。

太もも痩せを阻むヒール

太ももが痩せない、大きな原因の1つが「ヒール」です。

ヒールは踵が上がってしまう為、必然的につま先重心になりやすく、さらに膝に体重が乗りやすい状態なので、この感覚で着地すると太もも前に荷重しやすくなります。

この前重心が慢性化してしまい日頃から、もも前の筋トレをしているような状況になってしまうのです。

これも、もも前が太くなる原因の1つです。

太もも痩せを阻む歩き方

上述した内容から「歩く」という動作が実は非常に奥深く、難しい動作ということが何となく想像できたと思います。

恐らく、多くの方は無意識に歩いていると思うので、まずは正しい動きを身体に覚えこませ、さらにそれを意識することから始めなければなりません。

まずはご自身が上手く体重移動で歩けているかを確認、お尻や裏ももを使うためにはどうすれば良いかを知ることから始めましょう。

太もも瘦せを阻むスリッパ

スリッパ画像

自宅で最もやっかいなものがスリッパです。

スリッパが脚を太くさせている、脚痩せの妨げの1つの原因となっていることは間違いありません。

スリッパを自宅で履いている方は思い出してみてください。

必ず一歩踏み出すと踵はスリッパから浮きます。

その時に、やってしまう動作が2つ。

  • スリッパが脱げないように指を反る
  • スリッパが脱げないようにちょぼちょぼつま先重心のすり足歩きになる

スリッパが脱げないように指を反る

この動作はヒールと同様、足の指を反る方向に曲げる状態が続くため指が床から浮いた状態で筋肉が硬くなってしまいます。

こうなると、足の指が常に床から浮くことがデフォルトになってしまい、身体の土台である足裏が不安定になるため、代わりにふくらはぎが足首を安定させようと頑張り続けるのでふくらはぎが太くなってしまいます。

日常生活の習慣を改善する方法

では、上述した悪しき習慣を改める方法をご紹介していきます。

ヒールが日課でも太ももを細くする方法

まず、大前提にヒールそのものが歩くために設計されていないので正しく歩く難易度が非常に高いということを理解しておいてください。

その上で、改善方法となると

  • 着地は必然的につま先になりますが意識は「距骨」
  • 日頃から足の指のケアを行うこと

この2つを行うだけで随分変わります。

着地は必然的につま先になりますが意識は「距骨」

これはどういうことかと言うと、下記図のように歩いている方向に対して踏む位置の感覚と踏む方向を変えるということです。

足は黄色い矢印の方向に踏み込みがちですが理想は赤い矢印の方向に踏み込むことです。

かかと 押し方

ヒールの場合だとどうしても圧は黄色い矢印の方向にかかりますがスネは地面に対して垂直方向に踏んでいることを意識します。

つまり距骨にスネが乗っている感覚です。

日頃から足の指のケアを行うこと

お風呂上りなどで良いので、足の指のマッサージ、ケアを行ってください。

まず、やる前に理解しておいて欲しいことをお伝えします。

下記の図をご覧ください。

中足骨 美脚

足の指は実は目で見えている部分だけではなく、足の甲で一枚に見えている部分も指の骨になっています。

ヒールによって、この部分が頑張って反った状態で硬くなることが一番の問題です。

指が反る状態が続くため足の指が硬くなってきます。

こうなると本来、足の指が自由に動き足裏で身体を支えるのですがここが使えないことで他の場所で身体を支えなければ行けなくなります。

その場所こそがふくらはぎです。

その結果、ふくらはぎを常に、過剰に働き太くなってしまいます。

なので根本原因である足の指を自由に動かせるように日頃から柔らかくしておく必要があります。

足の指のマッサージ、ケアの方法はこちらの動画を参考にしてみてください。

太ももを細くする歩き方

では、実際に前ももを使わず、脚が細くなって、裏ももが引き締まりお尻が上がってしまう歩き方をお伝えします。

歩行プロセスを細かく説明していますので、少し難しいかもしれませんが、こちらを読んでいただくと、太もも痩せの知識が一層深まります!

ウォーキングダイエットで太ももを細くする歩き方とは?

太ももを細くする裸足のすすめ

この解決方法はたった1つ。

スリッパを履くことをやめるだけです。

しかも、理想は靴下も履かずに裸足で過ごすことです。

裸足が良い理由は簡単で、手袋を付けた状態で物を持つと感覚は鈍りますよね。

足の裏も一緒で靴下や靴と言う制限があることで感覚が鈍ります。

家にいる時ぐらいは、その感覚を養う必要があります。

冷え性などの問題もあるとは思いますが本来足の指が使えてくれば冷え性もなくなるはずです。

トレーニングジムに潜む太もも瘦せを阻む原因

ジムでトレーニングをする際に陥りやすいのが誤った方法で行い、思ったような結果が出ないという悲しい結果です。

特に多いと思われる事象について書いていきます。

太ももの筋肉の鍛え方で間違った方法と注意点

脚痩せのトレーニングと言えば多くの方が「スクワット」と答えるでしょう。

ですが、そのスクワットをやった結果どんどん太ももが太くなっていき以前よりも気になる状況に、そんな方も少なくないはずです。

では、本当に脚痩せが出来るスクワットは、どうすればよいか紹介します。

先ずは多くの方が誤って認識している知識から改善しましょう。

太もも痩せの為にスクワットをしている方に聞くと、「毎日50回やってて太ももの前がパンパンに張ってくるのでやった感がでるんです。」と言われました。

太ももの前だけに効いているスクワットはNGです。

厳密には「脚痩せの為のスクワット」という観点で言うと間違っています。

上記の通り、重心の位置はとても大切で、太ももがキツい方は距骨に重心が乗っていないスクワットになっています。

【NG】

足 外側 浮く 横面

しゃがむ 足指浮く

【OK】

太ももを細くする正しいスクワットの方法

ケトルベルスモウスクワット ボトムポジション

実は、正しいスクワットは「距骨荷重」なのです。

距骨荷重でスクワットを行うと「ももの裏・お尻・内もも」に効いてきます。

距骨荷重でスクワットを行う為には、椅子に座る時のようにお尻を後方に引くのではなく、真下に沈む感覚です。

お尻を引く感覚で行うと踵に重心が乗っていくため、後ろに倒れそうになります。

まず、スクワットを行う前にヒンジバックという股関節屈曲(曲げる)感覚を養うことがポイントです。

下記動画を見てトライしてみてください。

この動作が理解できてくると、もも裏、お尻を使う感覚が生まれてくると思います。

美脚づくりにヒンジバックは外せません。

太ももが太いのは見え方の問題

太ももは「太っている」というのももちろんありますが、太っていなくても、「太く見える」という事があります。

これは、太ももの骨の一部である「大転子」という部分が太ももを太く見せる要因となっています。

この骨は自分で触る事も可能です。

触る方法は、お尻の外側に手を当て、太ももの外側に沿って手を滑らせていきます。

その途中にある、ももの横出っ張り部分が大転子となります。

太もも 大転子

大転子は内股時に最も出っ張る傾向にあるので内股姿勢が多い女性の方が太ももが「太く見える」のです。

内股の女性は、股関節を外旋することで、大転子が後方へ引っ込む為「細く見える」ようになります。

膝内旋 股関節外旋 後ろ navis

では、その大転子を正常な位置に戻して、細く見えるようにするにはどのようにすれば良いのか。

大転子を正常な位置へ戻す方法

太ももの骨が内側に向かって回転(内股)した状態だと、大転子にくっついている、「深層外旋六筋群(しんそうがいせんろっきん)」と呼ばれるインナーマッスルが硬くなり、上手く使えなくなります。

深層外旋六筋群を使えるようにすることが股関節が正しい位置へと戻る方法です。

美尻 ワークショップ 股関節

前太ももの負担を減らすクラムシェル

クラム

「クラムシェル」というトレーニングを行うことで股関節の適正化が行えます。

股関節と膝関節の角度を共に45度と90度で各50回ずつ行います。

クラムシェルに関しては細かな動作や注意点など細かく解説していますので、以下2つの記事を参考にしてみてください。

太ももの横の出っ張り(大転子)を改善する簡単ヒップアップトレーニング

横向きになって寝るだけでヒップアップ!?(クラムシェル)

筋肉質な太ももと脂肪の多い太ももどちらが太く見える?

太もも確認

ここまで、女性特有の太もも太くなりやすい理由とその対処法をお伝えしてきましたが、ジムに下半身痩せを求めて来られるお客様が、まず初めに言われるのが「ムキムキになりたくない」ということです。

まず、どの人間もそう簡単にムキムキにはなりません。

特に女性に関してはホルモンが大きく関与するので、筋肉UPしづらい構造になっているので、正しく筋トレに励んで欲しいです。

ただ、稀に女性ボディビルなどの競技者の方を引き合いに出されますが何年何ヶ月という月日の間、ほぼ毎日トレーニングを行なっている方々だからこそあそこまでムキムキになれるのです。

なぜ筋肉UPが必要か?

まず、筋肉質な脚と脂肪の多い脚を比べると明らかに筋肉質な脚のほうが細く見えます。

これは、体積の問題です。

筋肉=締まり

脂肪=膨張

というイメージです。

それこそ、女性ビルダーの方々は筋繊維こそ太いですが身体は太って見えませんよね?

「ムキムキ=太い」

ではなく

「筋肉だからこそ細い」

のです。

もちろん目指すところはボディビルダーではないですが、筋肉はカラダを動かす為、必要不可欠です。

筋肉が多い方が身体を動かしやすいですし、少ない人に比べると少しの出力で軽く動けるということです。

ふくらはぎのO脚改善で太ももをまっすぐ細く見せる

ふくらはぎ

もう一つ、見た目という点で、太ももが太く見える事に大きく関わっているのがふくらはぎの筋肉です。

「なぜふくらはぎが?」とお思いでしょう。

実はふくらはぎの外側の筋肉が過剰に働きすぎて外側に張り出して足を太く見せてしまいます。

足部において小指側に荷重がかかり過ぎるので太ももの裏外側の筋肉(大腿二頭筋)が硬くなります。

桃尻 ハムストリング

また、ふくらはぎの外側を使い過ぎることになるので膝下O脚になる可能性があがります。

太ももをまっすぐ見せるためのふくらはぎ改善方法

改善方法ですが、

  • 大腿骨頭
  • 膝の中央
  • 足首のくぼみ
  • 親指と人差し指の間

が一直線上になるように、かつそのラインに重心を乗せるように立ち、歩くと良いでしょう。

美脚 指標 一直線

ポイントは足裏の感覚にあります。

小指の付け根(小指球)、親指付け根(母指球)、距骨(踵前方)に均等に荷重します。

踵の中央 人差し指 距骨 母指球 小趾球

意識を続ければ膝下O脚などの改善にも繋げられるようになります

太もも痩せのまとめ

トレーニングはどれだけ頑張っても2ヶ月、3ヶ月、、、と継続して初めて筋肉を使っている感覚が養われ、見た目に変化が現れていきます。

結果が出るまで、やる気を保つことは難しい事ですが、正しい方法で行えば報われるのもトレーニングだと思います。

今回は筋肉についてや意識についてのお話が多かったのですが、ダイエットや太もも痩せ、ボディメイクには身体のあれこれを知る必要があり、ある程度の情報が理解出来ていると、トレーニング効果が格段に上がっていきます。

そして最後に、太もも痩せが成功しない理由ですが、最も大きい理由は「先入観」だと思っています。

ガムシャラに筋トレをしたり、ダイエット=食事制限等の世の中の常識を鵜呑みにする傾向がある印象です。

正しい知識を見定める目を持つこと、正しい方法で十分な量のトレーニングを重ねることが重要です。

正しい知識や正しい姿勢で行うトレーニングの効果は知らない状態の何倍もの効果増大が期待できます。

まずは、トレーニングに対する「先入観」を取っ払い、実際にやってみて効果を体験して下さい。

日常生活の姿勢なども改善できるので今まで無意識に使っていた筋肉を使わなくなり、太もも痩せも脚のラインもみるみると改善されていきます。

意識や考え方が少し変わるだけで太ももはあっという間に痩せるはずです。

そして、太ももだけでなく身体がどんどん変化していき、着たかったスカートやスキニーパンツ、ワンピースなど洋服のバリエーションも豊富になり季節を楽しむ事もできるようになります!

是非、本物のトレーニングを知って下さい。

自分史上最高の身体へ