トレーニングノート

糖質制限ダイエットのメリットとデメリット

糖質制限メリットデメリット

ダイエット関連で認知の高い糖質制限ですが、痩せるという点で実践しやすく効果が出やすい反面、やはり体にとっては良い影響ばかりではないということを皆さんに知っていただきたいと思います。

今回の記事では、糖質制限のメリットとデメリットを端的にご紹介いたしますので、ご自身のダイエット知識の向上のためにお役立てください。

糖質制限ダイエットのメリット

短期間でダイエットできる

糖質制限ダイエットのメリットとして、まず挙げられることは、短期間で痩せることができることです。

しっかりと制限することによって、早い方では3週間で効果を実感することができます。

長期間だと頑張れない方や、効果を実感出来ないと継続できない様な方に喜ばれるメリットです。

糖質制限はほぼ確実に痩せることができる

糖質制限ダイエットのメリットとして、次にあげられことは、ほぼ確実に痩せることができることです。

身体の弊害等で効果がだせない可能性があるので、絶対とはいえませんが、ほとんどの方が痩せるという効果を実感することが出来ます。結婚式や前撮り時など、確実に効果を出さないといけない方などに、喜ばれるメリットです。

上記のメリットからも、短期間で痩せるために糖質制限は欠かせない方法だと言えます。

しかし、場所によっては過度な糖質制限を行う場所も見受けられます。

もちろん正しい知識の元行う糖質制限は、非常に優れた効果を発揮します。

ただし、過度な糖質制限から解放され、すぐに普段通りの食事を摂ってしまうとリバウンドが起きてしまいます。

短期間で痩せたもののすぐにリバウンドをしてしまい、結局「意味がなかった」という感想を述べる方も少なくありません。

糖質制限ダイエットのデメリット

糖質制限ダイエットには痩せるという観点から考えると、上記の 「短期間で痩せることができる。」 「ほぼ確実に痩せることができる。」 などのメリットがありますが、食時制限後や健康面、その他弊害からみた場合、メリット以上にデメリットが多いのが、この食事コントロールだといえます。

糖質制限ダイエットをする場合は、これらのマイナス部分を十分に認識した状態で行うことが肝要で、特に重要なデメリットを4つ選んで紹介させていただきます。

デメリット1「リバウンド」

糖質制限を行うことで、かなりの確立でカラダを変えることが出来ますが、これを以前の食べ物に戻したとたん、高い確率でリバウンドするのも特徴の1つです。

糖質制限ダイエットは、ケトン体が高いレベルで血中に表れ、このケトン体には食欲を抑える効果があり、最初は摂取量カロリーが落ちるのですが、そのうち高ケトン状態に体が慣れ、ケトン体が出ていても食欲が抑えられなくなり、食事量が戻って体重の減りも戻ってしまうという現象に陥ってしまいます。

聞きなれない「ケトン体」については、こちらのクリニック様が詳しく掲載されていましたのでご紹介いたします。

ケトン体ってどんなもの?>

代謝低下がリバウンドリスク

この理屈でいくと、食事量を戻さず、摂取カロリーが減少すれば、体重の減りもコントロールできそうですが、別のことでリバウンドすることが待っています。

それは代謝能力の低下です。

糖質は3大栄養素の1つです。

人が生きていく上で欠かせない、必ずカラダの中に取り込まなければならないもので、エネルギー源以外に、内臓などの材料になるべき栄養素でもあります。

そして、糖質の中の1つブドウ糖は、脳の栄養分・筋肉・内臓・靭帯・腱・骨などの結合組織の材料として必要な栄養素であり、この材料が不足すると筋肉や内臓が働きにくい状態になるので、代謝が落ちやすくリバウンドしやすくなります。

これが「筋肉が落ちやすい」「筋肉がつきにくい」という負の連鎖を引き起こします。

糖質をカットすればカラダの中の脂肪は確実に減少していきます。

ただ、どうしても筋肉が減少していくことにも繋がります。

しかし、当たり前ですが、筋肉の落ち具合はやり方1つで全然違ってきます。

脂肪だけでなく筋肉のことも考えれば、要領を得る必要があります。

「代謝=筋肉」という先入観が定着していますが、実は内臓も代謝にかなり関与しています。

よって、糖質制限ダイエットで内臓の働きが落ちていれば、いくら摂取カロリーを落としていたとしても、脂肪の蓄積が促進する可能性が高くなります。

デメリット2「筋肉が落ちる」

炭水化物を抜くと筋肉が減少していくのは、よく聞くフレーズだと思います。

何度もお伝えしますが、糖質は活動や運動に絶対必須であり、生きていくために必要な栄養素です。

糖質不足になると体内で糖をつくる

炭水化物が不足すると、アミノ酸が肝臓において糖に変換されるという回路が動き始めます。

そのアミノ酸を必要に応じて与える箇所は、筋肉なので、糖質がなくなってくると、補充するためにカラダが筋肉をどんどん小さな物質に変換していき、糖を生成していきます。

この現象が筋肉を減らしていくメカニズム(糖新生)になります。

デメリット3「体脂肪が落ちにくい」

「筋トレと糖質制限を語る上で知っておきたいグリコーゲンの特性」の項でも述べたように、糖質を制限している時は筋肉に保管されていたグリコーゲンを非常用として使用するため、グリコーゲンと結びついていた3~4倍もの水分が一緒に体外へ排出されるため、体重が減っただけなので体脂肪が落ちた訳ではなく、水分が抜けただけなのです。

体重が落ちて痩せたことにはなりますが体脂肪が落ちて痩せた訳ではないということを肝に銘じておく必要があります。

デメリット4「心筋梗塞・ガンのリスク」

心筋梗塞とは、血流不全により、心筋の細胞が死んでしまった状態になります。

動脈硬化は歳をとれば、誰でもリスクは高くなりますが、動物性の脂肪の摂取を増やすとさらにリスクが高まってしまうので、あまりにも脂身の多い肉などを多量摂取していると心筋梗塞のリスクはどんどん高まってしまいます。

糖質を制限するダイエット方法は、タンパク質中心の食生活になるので、その中に含まれる動物性の脂肪を大量に摂取してしまうことに繋がり、心筋梗塞のリスクは高くなってしまいます。

また、脂肪過多で飽和脂肪酸が多くなった時は、腸内のLDL(俗にいう悪玉コレステロール)が増加して、これも動脈硬化を招き、心筋梗塞を引き起こす原因にもなってしまいます。

ちなみに、アトキンスダイエットの産みの親である、アトキンスダイエット発案者の、アトキンス医師は、72歳の時に、心筋梗塞によりこの世を去っています。

亡くなる直前の体重は116kgでしたので、心筋梗塞とリバウンドのリスクとの因果関係は多少なりともあると言えるはずです。

ちなみに、人間の死因ランキング1位のガンを発症する食事は以下です。

  • 低糖質
  • 高タンパク
  • 高脂質

となっています。

実は、タンパク質の摂りすぎもリスクが伴うということです。

全てはバランスだと言えます。

人類史上最大の追跡調査である「マクガバンレポート」でエビデンスとして出ています。

より詳細が氣になる方はこちらをご覧ください。

マクガバンレポートだけではなく、三大栄養素から健康とは何かまでが、わかりやすく説明してくださっています。

糖質制限はやり方によってはガンのリスクを高めることにも繋がってしまいます。

まとめ

いかがでしたでしょうか、今回は端的に糖質制限ダイエットによるメリットとデメリットをご紹介いたしましたが、やはり何事にも良い面と悪い面が存在するものでご自身にとって本当に優先するものは何かを発見する機会になればと思います。

糖質制限ダイエットは

  • 「短期間に痩せたい」
  • 「必ず結果を出したい」
  • 「シンプルに食事制限をしたい」

という方にとっては有効なダイエットメソッドになります。

ただ、上記で挙げたような色んなリスクを考慮しておく必要があります。

特に心臓を中心に身体の内臓等にリスクを背負った方に関しては、それを考慮して行うべきです。

健康のために痩せるという行為が逆に不健康になり、命に関わることもあると頭の片隅に留めておいてください。

それ以外の方でも、リバウンドのリスクや筋トレの効果が出にくいなどのリスクもあります。

また、栄養バランスの偏りから、腸内環境をはじめとした、色んな内蔵機能の低下の可能性も十分あります。

肌の状態の悪化や、便秘を引き起こす副作用も十分にあり得ます。

ただ痩せるだけでは、見た目はよくなりません!

健康的に痩せることは非常に重要なことです。

不健康に痩せた方はキレイといえるでしょうか?

短期間で結果をだすパーソナルトレーニングジムは、「痩せるにはこの方法しかない」 と、断言していますが、決してそのようなことはありません!

結婚式前など、短期間で痩せなければいけない時はまだしも、それ以外の時はいくらでも別の方法はあります。

偏った情報だけに惑わされて、固定観念を持たないように、バランスの良い食事で、健康的で見た目のよい身体づくりをしていきましょう!

私たちのジムではお客様の体重を落としたいというご要望には、筋肉をつけて痩せるということをご提案しています。

筋肉をつけると体重増えるんじゃない?とよくお聞きになられますが、こちらについても身体のことを知ると納得いただけることが多い傾向にあります。

この内容についてはこちらの記事でご紹介していますので、糖質制限ではなく筋トレでダイエットしたいという方はぜひ読んでいただくと勉強になると思いますので、お時間ありましたらお読みください。

糖質は筋トレ時に必須!痩せるために行う筋トレに糖質が必要な理由を解説>

飽食でついつい体重が増えてしまうこの時代に、健康的に痩せるという意識はとても素晴らしい気づきですので、ぜひ今回に知識をご自身にあった健康的なダイエットにお役立てください。

自分史上最高の身体へ