骨格ナチュラルでお尻が大きくみえるメカニズムと試してほしい解決策!

新規のクライアントさんのカウンセリングをしながら悩みを聞いていると「骨格ナチュラルでお尻が大きくみえるから何とかしたい。」というフレーズをしばしば聞きます。
確かに解剖学的にみても、一般的な体型よりも骨格ナチュラルの人の方がお尻が大きくみえる可能性は高くなりますし、近年骨格ナチュラルでお尻が大きくみえて悩んでいる方は年々増加傾向にありますので、今回はそんな悩みに沿って、骨格ナチュラルでお尻が大きくみえてしまうメカニズムと、意識や方法さえしっかり行っていけば、ある程度お尻の見え方が変わってくる効果的な方法を紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
骨格ナチュラルの特徴
骨格ナチュラルの人は骨格がハッキリしており、手足も長くスラリとした印象で全体的にはバランスが良く細くみえまが、見方によっては肩幅が広く、イカリ肩で身体のメリハリが少なく、くびれもわかりづらい立体感がない身体にもみえてしまいます。
お尻に関しては横に広がり平らで、身体のバランスからみるとお尻が大きくみえがちというのが特徴になるので、まさに、それで悩んでいる方が多いのではないでしょうか。
骨格ナチュラルの人は、このお尻問題さえクリアすればかなりスタイルの良いシルエットになるので、その解決策を以下に解説していきます。
骨格ナチュラルの人のお尻が大きく見える原因
骨格ナチュラルの人のお尻が大きくみえる理由は、横に広がることで面積が広くなり、体積的に小さくなってしまうことです。これが平らで立体感のないお尻をつくり、女性らしいメリハリのあるウエスト・ヒップラインが崩れる要因です。
この状況をつくる大きな原因は大きく別けると、仙腸関節の緩みと骨盤・肩甲骨リズムの破綻になり、これが大きな問題点となります。
仙腸関節の緩み
お尻が横に広がり、大きくみえてしまう原因がまさに仙腸関節の緩みになりますが、仙腸関節とは骨盤の中心に位置する仙骨と寛骨(腸骨・坐骨・恥骨)が形成する関節です。
この関節が緩んでいると仙骨が後傾し、寛骨が前傾しながらインフレアしていき、これをカウンターニューテーションと云います。
お尻の筋肉、大臀筋は仙骨と腸骨についているので、この結果、大臀筋は伸ばされて広がっていきます。
これによって、お尻の筋肉は全く働かずお尻の筋肉は緩んでしまうばかりか、骨盤上部は広がって、坐骨同士は近づき、お尻の丸みを失いウエストは太くみえてしまいます。
骨盤・肩甲骨リズムの破綻
骨盤と肩甲骨は非常に綿密な関係性を持っており、骨盤と肩甲骨の動きを制するものが動きを制すると云っても過言ではないほど重要なシステムです。
上述した通り、仙腸関節の緩みがあると仙骨後傾位、寛骨前傾外転位となり、背骨も丸まっていきますが、こうなると、骨連鎖によって肩甲骨も前傾外転位となります。
これは胸腰筋膜という広背筋と大臀筋をXにつなぐ筋膜連鎖や、ポステリアチェーンという広背筋、脊柱起立筋群、僧帽筋、大臀筋、ハムストリングなどの身体背面全体の筋膜連鎖が深く関わっています。
この問題は、仙腸関節の緩みの影響が大きく、この状況だと猫背になりやすいですし、猫背になっていると仙腸関節も緩みやすくなります。普段の姿勢不良によって、この2つの筋膜連鎖は機能を失っているという訳です。
骨格ナチュラルの人が美尻になる打開策
骨格ナチュラルの人が美尻になる打開策は上述した、仙腸関節の緩みと骨盤・肩甲骨リズムの破綻という2つの問題をクリアすることで、この2つの問題をクリアするために必要なことが、仙腸関節の締まりの位置をマスターすること、ポステリアチェーンの機能改善になります。
仙腸関節の締まりの位置をマスター
仙腸関節の締まりは、仙腸関節の緩みとは逆で、仙骨が前傾し、寛骨が後傾しながらアウトフレアすることで起こり、これをニューテーションと云います。
この動き、この位置で動けるようになると、お尻のトップを使える感覚が得られるようになります。
このトップが発達することでお尻のボリュームが中央上部に集まり平らに広がったお尻を変えることができ、さらに脚も長くみえるようになります。
この感覚の獲得に最適なワークがお尻を鍛えるひとであれば誰しもがやったことがあるであろう、ヒップリフトなのですが、最も大切なのが意識と正しい方法になります。
以下の動画を参考にニューテーションを意識しながらトライしてみてください。
ポステリアチェーンの機能改善
ポステリアチェーンは先述した通り、身体の後面の筋膜連鎖です。
感覚としては頭のてっぺんから足の裏までの全ての筋肉が働くイメージで、特に背中、お尻、太ももの裏が使えている感覚が持てないとポステリアチェーンは機能しません。
これにもってこいのワークが、パピーポジション・ソラシックエクステンションで、シンプルに説明すると、肘を着いて腹這いの状態で上体と脚が浮く動きです。
以下の動画を参考にニューテーションを意識しながらトライしてみてください。
まとめ
クライアントさんとも、いつも会話しているのですが「お尻が大きい」というよりも「シルエットの問題」ということがよくでてきます。なんでもそうですが、エラーになっているものは見栄えが良くはありません。
骨格ナチュラルをはじめ、人には色々な特性や特徴がありますが、その人の骨格にあった身体の使い方や筋肉のつき方が出来ていれば、どんな骨格でもシルエットはキレイにみえます。
問題は身体操作がきちんと出来ているかどうかで、正しく出来ていない場合は、正しく出来るようにすればするほど、どんどん見た目は変化していきます。(一般的な誤ったトレーニングをしてもシルエットが全然改善しないのはこの為です。)シルエットを良くするには、いかに正しい身体の使い方が出来るかにかかっていますので、上記で紹介したエクササイズもニューテーションの意識を忘れずに、毎日取り組むようにしてみてくださいね。