カロリーを気にしすぎ!本当に大事なのは数字より本質

「カロリー制限をしているのに全然痩せない。」
「カロリーを気にして食事が楽しめない。」
「毎日アプリで必死にカロリー計算している」
こんな悩みを抱えている女性は多いのではないでしょうか。ジムに通うお客様からもよくカロリーについての相談や質問を受けるのですが、実際のところカロリーはただのエネルギー単位にしかすぎません。
そもそも熱量の計算式を身体の中の消化や代謝時の計算につかっていること自体が陳腐な話で、そんな曖昧なものに捉われて振り回されていたら身体にも健康にも不健康です。
今回はカロリーとはなんなのかということから、太らないようにするために本当に必要なことは何かを解説していきます。
カロリーとは何か?
カロリー(cal)とは熱量を表す単位になり、1cal = 1gの水の温度を1℃上げるエネルギー量と表現され、例えば食品表示に書かれている500kcalは、その食品を燃やしたときに発生する熱量を示しているものになります。
一般的なカロリーの説明では摂取カロリーが消費カロリーを上回ると、余ったエネルギーは脂肪として蓄えられるから体重や脂肪が増加するとされているので、高カロリーなものを食べると太ってしまうから痩せる為には低カロリーなものを食べなさいというのが通説です。
あまりにも一般的な概念なので特に違和感ないものの様にみえますが、水の温度を1℃上げるエネルギー量を基準にした数字が身体の中の云々になんの関係があるのでしょうか?身体の中で水を1℃上げる何かが起きているのでしょうか?そんなことはないですね。身体ってそんな簡単なものではなくて複合的に色々なことが合わさっているので、カロリーの様な単純なものでどうにかなるものではないのです。
カロリーとは何か?カロリーとはあくまでも熱量を表す単位であり、ただそれだけです。それ位の意味合いでみていた方がよっぽど健全で健康的なものです。
カロリーの落とし穴
カロリーはあくまでも熱量を表す単位と上述しましたが、とはいえ確かに同じ質の食品を食べた時に、高カロリーと低下カロリーのものだったら高カロリーのものを食べた方が太りやすいのは事実です。そういった意味でカロリーを気にするのは有用性が高いといえ、本来のカロリーは、それを比べる目安として用いられていたのだと思いますが、今ではすべてを計る指標がカロリーになっているのが問題で、カロリーだけを判断材料にしてしまっているのが大きな落とし穴になっています。
極端な例を挙げると、市販のポテトチップス500kcalと、自宅で自然派の魚と野菜500kcalを食べた時にカロリーという数字は一緒でも身体に与える影響は大きく違ってきますね。この時にざっくりと身体の中で何が起きているかというと…
- ポテトチップス 血糖値急上昇によりインスリン大量分泌が起こり脂肪を溜め込む。
- 魚と野菜 良質なたんぱく質・食物繊維が代謝をサポート(筋肉やホルモンの材料になる。)
といったことが起こります。これはあくまでも極端な例ですが、カロリーだけに気を取られていると大なり小なり、このようなことにさえ気づけなくなってしまうものです。
あとは、低カロリー、低カロリーとカロリーが低いものばかりを食べるということは、身体は低エネルギーしか生み出せないということでもあります。そうなると基礎代謝が低下して余計太りにくくなるということは明白ですね。
本質を捉えたら勝手に痩せる
はやいもので健康産業で働き出してはや20年になりますが、お客さんが効率的に痩せるためにどうしたらいいか様々なことを試してきました。糖質制限してたんぱく質だけを摂取したり、とにかく筋肉量を増やしたり、細心のメソッドを取り入れたり、綱渡りをしたり。
でも結局のところ健康になれば勝手に痩せるし太らない。これが本質でした。考え方はすごく当たり前でシンプルでした。大きく別けると食と身体の考え方で、それぞれ2項目になります。
量やモノより質を考える
身体内部は単純なものではなく色んなことが幾重にも折り重なって成立しています。
例えば、コンビニの薬品まみれの野菜サラダを食べるのと、自然農法のエネルギッシュなとれたて野菜でつくったサラダを食べるたとして、それらが同じカロリーだったらどちらの方が身体が健康的に代謝機能をアップさせるでしょうか。
グルテンやホストハーペストなど腸内環境を著しく低下させる小麦が主原料のパンと、カロリーはパンより高いけれど天然の魚を適切な油で揚げた魚のフライを食べるのではどちらの方が脂肪がつきやすいでしょうか。
上述しましたが、カロリーだけを気にしていたら身体の中の機能を低下させるもの、エネルギーを効率的に生み出せるものが何かを見失ってしまいます。カロリー量やモノを選別するのも多少は必要かもしれませんが、基本的には身体が喜ぶものを食べるのが何よりも大切なことです。
現代社会はプラスよりマイナス
現代社会はどんどん資本主義が加速しているので、売れるものが正義という構図は否めません。
これは考え方もそうで、ダイエットという分野でもビジネスとして成立させないといけないという概念がありますので、なんとかしてビジネスにしようとする勢力が多くあります。
代表的なのがこれを飲めば痩せるなどのサプリメントとか、フィットネス業界で未だに必須アイテムとして出回っているプロテインなどです。サプリメントはモノ自体が怪しかったり、売り方が怪しいものが多いですし、プロテインなどは腸内環境を著しく低下させるので飲むべきものではありません。
あとは、ダイエットコーラなどに代表される様なダイエット○○という商品。ダイエットしたいのならコーラなんか飲まなければいいのです。ダイエットコーラをつくるためにどれだけ身体機能を低下させる物質が含まれていることか。
どうしてもビジネス思考が強い現代社会なので、売れる商品をつくって売れるマーケティングを駆使して、何かをプラスして痩せるという概念を擦り込まれていますが、現代社会はいかに悪いモノを摂取しないかということが大切なので、その概念に切り替えてマイナスを取り入れることを強くおすすめします。
身体内部の流れを取り戻す
何を食べても太るとか、何をしても痩せない方は身体の中にエラーが起きている可能性が高いです。
一般的には後述する筋肉量を増やして代謝をアップさせることによって太りにくく痩せやすい身体になりますといった謳い文句でジムが流行っていますが、まずは身体内部の流れに着目してみてください。
汗をかかなくなったとか便秘などが代表的なものですが、血流やリンパの循環もそうです。ほとんどすべての病気の要因が沈着と滞留で(例えば心臓癌が起きないのは生きている限り血流が強いからです。)流れがないということは新陳代謝がないということです。新陳代謝が起きないとエネルギーを生み出せないので痩せないですね。
身体内部の流れが悪い要因は内臓機能の低下も大いにありますが、身体操作のエラーから筋肉が拘縮したり捻じれたりすることよって血流が悪くなることが原因になっている可能性も大いにあります。そんな身体の状態でトレーニングすると余計に悪化することにもなりかねないので、きちんとした身体操作を学ぶことも大切です。
筋肉量を増やすより使える筋肉を増やす
ダイエットというと筋肉をつけて(代謝をあげて)糖質をカット(脂肪燃焼促進)するというのが未だに主流です。
ブライダルなどで短期間で成果をだしたい時などには向いていますが、長期スパンで身体をつくりたい場合には、腸内環境を低下させ心臓などの器官に負担をかけたり、ずっとジムに通い続けて反復的にトレーニングを継続しないといけないという過酷さがあります。(筋肉を増やせば代謝はあがりますが継続しないと直ぐに筋肉は落ちてしまいます。)
身体内部の流れを取り戻すのにも繋がることですが、筋肉量を増やすよりも身体操作を覚えることで捻じれも解消されて流れがよくなり、且つ普段の生活の中で効率的に筋肉をつかって代謝も上がり、身体のラインもキレイになっていくという使える筋肉を増やす方が楽でお得な感じしませんか?
年齢を重ねて痩せにくい身体になっているということは筋肉が落ちているということではなくて(小学生の頃よりも大人の方が確実に筋肉量は多いので。)筋肉を使えなくなっているからなので、実は筋肉を使える様にすることの方がずっと効率的に理にかなっているのです。
まとめ
カロリーはあくまでも一方向の目安でしかありませんが、カロリーだけでなんとかしようとする現代社会の現象に巻き込まれて色々なモノがみえなくなってしまっています。
マーケティング手法に巻き込まれて誤った概念に陥りがちですが、冷静に考えると案外当たり前のことを見失っているだけなことが多く、私もついつい真実からズレていってしまうことがしばしばあります。
なんでもそうですが、身体もそんな単純なものではありません。低カロリーだから、筋肉をつけたから痩せる。それだけですべてが叶うことはことはありません。あまり過度な概念に振り回されず、気楽に感覚的に生活してみてください。そちらの方が案外うまくいくことが多いものです。実際にクライアントさんは本質を取り入れることによって、健康的且つ美味しいモノをしっかり食べて人生を満喫されています。本質さえ押さえてしまえば案外すべて上手くいくものですね。